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宗報 第277号
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  智証大師生誕一千二百年を記念して
葛城修行を復活
昭和五十四年以来、三十三年ぶり
宗報 第277号
日時:平成24年11月16日(金)〜18日(日)  

 本宗では、来る平成二十六年に迎え る宗祖・智証大師生誕一千二百年を記 念して「葛城二十八宿経塚巡峰修行」 を奉修いたします。
 大峰奧駈とともに本宗修験道にとっ てもっとも重要な峰入修行である葛城 修行は、本宗では昭和五十四年以来、 一時中断していましたが、この度の奉 修により実に三十三年ぶりに復活され ることになります。
 今回計画された葛城修行では、大峰 奧駈修行と同様、全行程を三回に分け、 毎年実施することにより三年で満行と なるもので、本年はその最初の行程に 当たります。
 なお、参加の申込みなど詳細につい ては、次号の宗報にてお知らせいたし ますので、ぜひご参加ください。

一、葛城修験とは
◎役行者ゆかりの霊地を巡る
修験道の聖地・葛城山は、大阪・和 歌山県境を東西に走る和泉山脈から北 上して奈良・大阪県境の金剛山脈へと 連なる山系の総称です。
この峰々には、役行者が法華経八巻 二十八品を埋納した経塚があり、葛城 二十八宿と呼ばれています。

◎霊場寺院も巡拝
葛城修行のルート沿いには葛城修験 の中心寺院である犬鳴山七宝瀧寺、金 剛山転法輪寺をはじめ根来寺、粉河寺、 槇尾山施福寺、さらには役行者のご誕 生寺である吉祥草寺や當麻寺など多数 の霊場寺院や神社も多く点在し、あわ せて巡拝することになっています。

二、葛城修行の特色
◎顕の峰・法華経の峰
葛城山は、大峰山が金胎両部の曼荼 羅を表す「密の峰」であるのに対して、 役行者が法華経二十八品を埋経したこ とから「顕の峰」あるいは「法華経の 峰」と呼ばれ、「一切衆生悉有仏性」 の教えによる修行と考えられています。

◎誰もが参加しやすい巡峰修行
葛城山系は大阪・奈良・和歌山の三 県の広い地域にまたがっていますが、 健脚の人でなければ参加できない大峰 奧駈修行とは異なり、総じて標高が低 く誰もが参加しやすい修行道場となっ ています。
また、集落が近接し自動車が進入で きる場所も多く、今回の修行コースの 設定に際しては、車を有効に利用して、 三回ですべての経塚を巡拝できるよう 計画いたしました。

◎女性のための修行道場
葛城修行のいまひとつの特色として、法華経に女人成仏の教えが説かれ
ていることから、女性のための修行道場として知られてきました。

 

記  葛城二十八宿経塚巡峰修行(第一年目)

◎日  程 平成二十四年十一月十六日(金)〜十八日(日)
(2泊3日)
◎参加資格 本宗教師
◎参 加 費 未  定
◎申込方法

大峰奧駈修行に準じる

◎行  程

第一経塚〜第七経塚

【第一日】
三井寺→加太港→友ヶ島(序品窟《第一経塚》 観念窟など)→阿字ヶ峯行者尊→淡島神社→二ノ宿・西念寺→神福寺跡《第二経塚》→金輪寺

【第二日】
孝子→高仙寺(役行者母公の墓)→飯盛山千間寺跡→大福山《第三経塚》→籤法嶽→滝畑音無しの瀧→中山王子跡→山中渓境谷《第四経塚》→根来寺

【第三日】
土仏峠→倉谷山《第五経塚》→多聞寺跡・白髭明神→神通温泉→万燈谷→志野峠・松峠《第六経塚》→アラレ宿《第七経塚》→中津川行者堂・前鬼熊野神社→粉河寺→三井寺

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